前回の記事では、
水苔を使った”葉挿し”検証で良い結果が得られたことをご紹介いたしました。
絶妙な保湿性・通気性を担保できる水苔は、
“未発根株の管理“にもそのまま活用できるはずです。
早速やってみました。
準備したもの
・水苔
・植木鉢(容器)
・硬質ゼオライト
▼未発根株
検証題材の未発根株は
オトンナ・カカリオイデス Othonna cacalioides 。
嬉しい悲鳴というか、
これでは検証になりません(苦笑)ので、、、
加えて、
植え替え時に調子を崩したオトンナ・フルカタ Othonna furcata も水苔管理で様子を見ることにします。
植え替え時に根こそぎ持ってかれてこの有様に・・・
oh….
▼水苔
乾燥した水苔を
30分くらい水に浸して吸水させます。
▼植木鉢(容器)
底穴のある植木鉢であれば余分な水分を排出できるのでおすすめ。
底穴がない容器でも溜まった水を捨てれば代用可。
蒸散効率を考慮すると、
容器の間口は狭すぎないほうがいい。
ゼオライトの活用途は、
容器内に底敷きして発根促進、腐敗防止、浄化作用を企図してのこと。
割愛OK。
セッティング
硬質ゼオライト(大粒)を鉢底に敷き、
その上に軽く絞った水苔を投入。
O.カカリオイデスは水苔にやや埋めただけ。
O.フルカタは主根・主茎の周囲を水苔でしっかり硬めてグラつかないようにしました。
季節柄、両株とも温室内で管理します。
照明 | 遮光率20~30%(LED直下ではない) |
---|---|
温度 | 16±3度 |
湿度 | 50±15% |
通気 | 微風 |
Keynice USB扇風機 自動首振り 静音 クリップ 卓上 小型 リズム 充電式 壁掛け USBファン 風量4段階調節 長...
〜4日目
気は早いですが、
発根が進んでいるか確認してみます。
持ち上げるだけで確認できるで楽ちんですね👌
もともと芽吹きがある株だったこともあり、
爆速でエンジン掛かったみたいですლ(`∀´ლ)
では、
フルカタはどうか?
まだ4日しか経ってないので、
復調した感じも見受けられません。
とはいえ、
主茎の柔らかさや枝先のシワで体調を判断する限り特段悪くなってもいない。
いざっ!
発根チェック!!🙏
発根っ❗❗早っ!
驚異の安定感!
水苔による発根管理のメリット
適度な通気性と保湿性を持つ水苔。
他にも水苔で発根管理するメリットは多々あります。
①発根確認がしやすい
一端、土に植えてしまうと途中発根確認のためにわざわざ掘り起こすにはリスクが伴います。その点水苔であれば、取り除いたり埋め戻したりの作業が容易にできます。
②土の配合に頭を悩ませなくていい
コーデックス初心者にとっては"土の配合"は難しい。通気性や排水性が悪いとあっという間に根腐れしてしまいます。その点水苔であれば自然に膨張し最適な通気性を作り出してくれるので安心です。
③天日干しの水苔だから無菌質
土中はカビや雑菌が繁茂しやすい。水耕の場合は水質劣化が著しい。その点天日干しされた水苔であれば雑菌の心配もなく、過湿にもならないのでカビの繁殖も防げます。
(※通風がない環境ではカビが繁殖する場合があります)
④土環境と親和性が高い
水耕によって発根させた場合、土環境にそぐわない"坊主根"であるため朽ちてしまいます。その点、水苔で発根させたものはそのまま土環境にも適応しやすい。
⑤お財布に優しい
乾燥水苔の価格は大体500gくらいで1500円前後(水分を含むと40Lの大容量に)。ニュージーランド産、チリ産の高品質のものがおすすめですが、中◯製の安い水苔だけは避けたほうが賢明です。カビ臭いやら粉状になってるやらで粗悪品が多いとのこと。
まとめ
水苔による発根管理は
初心者〜玄人まで超おすすめ。
夏型冬型塊根に限らず、
あらゆる植物にも適用できそうです。
ところで水苔が発根管理のベストプラクティスなのか?と問われれば、
上記のデメリット?を見積もったとしても
ベスト、No.1 でしょ(持論)
強いて水苔管理のデメリット?を上げれば、
前回記事でも言及しましたが、
“土植えに移行した際の環境適応“が上げられます。
対応策としては根周りに水苔を巻いて植えたり、
ベラボンで代用するなどして水苔相当の通気性を確保したいところ。
とはいえ、
水耕発根に比べれば、土との親和性は高いです👌
今後の発根管理の流れとしては、
- 発根剤入り希釈水に浸水 (1日〜3日)
- 水苔で管理
- 発根したら土植え(※根周りにベラボン)
基本こんな感じになりそう。
ふ〜
( ´ー`)y-~~
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佐々木
4月 3, 2024 at 13:32
こんにちは、興味深い内容でした。
因みに、パキプスにも、この水苔発根管理は行ったことありますか?
mofmof7
4月 3, 2024 at 14:00
パキプスでチャレンジしたことはないです。
水苔のデメリットとしては、風通しがない過湿環境ですとカビやすく、劣化が早まる点です。
調湿を徹底した環境整備ができれば申し分ないですが、
難しいようでしたらかえって水耕や土耕の方が無難かもしれませんね。