ユーフォルビア・ギラウミニアナについて
ユーフォルビア・ギラウミニアナ
Euphorbia guillauminiana
和名:鬼楼閣
コルク質のような褪せた幹から、
複数の太い枝を扇状に伸ばす姿はまさに、
珍奇植物の宝庫であるソコトラ島に自生する”竜血樹”を彷彿とさせます。
ソコトラ島の「竜血樹」(D. cinnabari)
今回の記事では、
主にユーフォルビア・ギラウミニアナの採種の様子を、
ダイジェストで発根管理や播種の様子もあわせてお届けします。
発根管理(6月〜7月)
E.ギラウミニアナのベアルート株の購入時期は
2021年夏🌻。
樹形も整った大きめの株。
鮮度も良かったのか、
特に躓くことなく半月も掛からず発根した模様(*´∀`)
用土は小粒〜中粒の鹿沼土&日向土です。
かなり速乾性の高い配合となります。
開花〜結実(7月〜9月)
発根後は毎日欠かさず灌水。
(高頻度で肥料を希釈)
そのうち、
小さな花が一斉に咲き誇り始めました🌼。
ちなみにE.ギラウは 自家交配 できることを知ってはいましたが、
せめて状態が安定してから、
来年以降に受粉させようかなと考えていたところが〜、
(・・;)
至るところで
緑色の子房 が膨らんでいます。
よく見たら 🐝🐝🐝 が 花粉媒介 してたんですね。
よっぽどギラウの花蜜がお気に入りのようで
日中は毎日のように働いてました^_^
🐝🐝🐝
網掛け
ギラウの種子は 弾けて拡散してしまうので、
何らかの 事前対処策を講じる 必要があります。
早速Instaネットワークからの情報で、
「弾ける前に排水溝ネットを2重にして被せておく」
というアイデアをいただきました。
ちなみにネットを2重にする理由は、
弾ける勢いで”網を突き破ってしまう“からだそう。
正直、網を被せてるというよりは、
上から網を乗っけて押し付けてる ような感じです。
枝先もトゲってるし、
枝間も言うほど隙間がありません。
では、
弾ける前の”サイン“はあるのか。
定点観測したところ、
子房が熟すときれいな緑色から、
ややくすんで変色してきます。
もし子房(複合果)を指でつまんでグラグラ取れそうな状態であれば、
結実一歩手前で、弾ける間近の段階です。
(無理して引っ張ってちぎるのは時期尚早)
採種(8月〜10月)
毎朝、
網の中を念入りに確認する👀のが日課。
まだかまだか・・・
そして、ある日の朝🌄。
水やり水やり〜
さらに目を凝らして株の周辺を確認すると、、
落ちてる落ちてる〜♪(^^)
ある時は葉っぱの上に↓、
また、ある時は枝の分岐箇所に落ちてたり↓、
これが宝探し💎みたいで
楽しいんですよね(^^)
隙間に落ち込んだ種子を取るのには
長めのピンセットが役立ちました。
弾ける前に収穫した種子(複合果/集合果)。
黒い種子が3粒くらい。
一見柔らかそうな外殻ですが、
これが相当な硬さがあります。
事実、
殻が割れる瞬間「ペキッ」っという破砕音が聞こえるほどです。
勢いよく飛んでいかないように、
慎重に種子を割って取り出します。
こんな時、
繊細なピンセットが役に立ちました。
播種
早速、
採れたての種子数粒を播種しました。
3〜4日後↓
無事に発芽🌱\(^o^)/
まとめ
引っ越して環境が変わったから、
なかなか来訪してくれないかも・・😌
新しい株を複数準備したら
来てくれるかなぁ??😚
美味しい花蜜いっぱいで待ってま〜す💓
(他家交配にもなるし、ふふ😆)
ということで
来年も是非、
受粉作業
おなしゃす!!🙏🐝
(-。-)y-゜゜゜
NAO
3月 31, 2022 at 16:02
お忙しいところ失礼致します。
私は初めてベアルート株のギラウミニアナを購入したのですが、40日経っても動きがありません。
管理方法は温室で日中35℃夜間20℃、湿度は50%程度で用土が完全に乾いたら灌水を行っております。
インターネットを検索すると完全に用土が乾いてから灌水。
用土の表面が乾いたら灌水など異なる情報があるのですが、投稿者様はどのような管理をされておりますでしょうか。
ご教示頂ければ幸いです。
mofmof7
4月 4, 2022 at 19:41
ご返信遅れてごめんなさい、
迷惑メールに入ってて気づきませんでした。
心配ですよね😢
ここでは鮮度の問題は割愛しますが、
温度湿度に関しては問題ないと思います。
あとは用土の配合と鉢の通気性が非常に気になります。
実際に表土が乾いても用土内は湿気を帯びていることがままあります。
個人的にギラウは複数株発根管理中ですが、
いずれも温室管理で順調です。
用土の配合は硬質赤玉小粒3に、
ゼオライト(ミリオンA)3を底敷してなおかつ用土にも混入。
あとは軽石3に、くんたんやマグアンプK 1を混ぜ込んでます。
さらに鉢構造にも通気性を求める必要があります。
スリット鉢や底穴の大きい鉢、
通気孔が多いほうが安心して管理しやすいですね。
早いもので1週間〜10日で芽吹きが開始しました。
定点観測してまったく動きがないのであれば、
一旦リセットしたほうがいいかもしれません。
根元の腐った箇所があればカットして、
新鮮な断面にルートン他促進剤を湿布して、
成分浸透するまで乾燥させます。
※ユーフォルビアの白い樹液は毒性があるので
取り扱いは注意されてください。
NAO
4月 15, 2022 at 13:24
ご丁寧なご回答並びに惜しげもなく用土の割合を教えて頂き誠にありがとうございます。
あれから株をリセットしようと思い株を用土から出したところ、若干ですが主根を覆うように根が生えていたので慌てて元の用土に戻しMOFMOF7様のやり方を真似て日々の灌水(表土が乾いたら)と肥料を希釈したものを頻繁に与えていたのですが、当初多くあった新芽も枯れていく一方です↓
MOFMOF7様は温室管理の際、育成ライトはご使用されておりますか?
もし使用されている場合、どの程度のルクスで1日何時間程度照射されているのでしょうか?
また、発根前の水やりはどのようになされておりますか?
株に霧吹き等はやられますか?
もし可能でしたらお時間のございます時にご教示頂ければ幸いです。
ちなみに私のギラウミニアナは蘭鉢に少し穴を開けて通気性を確保し、用土は市販の無肥料培養土(富士砂、浅間砂、バーミキュライト、焼成赤玉、焼成鹿沼、焼成日向土、ゼオライト※配分量は不明です)を使用し、鉢底1/4にゼオライトを底敷きしております。
通気性、用土ともに問題はないと思うのですが、MOFMOF7様が用土にマグワンプを入れているとのお話を聞き、もしかすると新芽の展開が上手くいかないのは肥料不足も一つの要因ではないかと考えるのですが、MOFMOF7様はどのように思われますでしょうか。
聞きたいことが多々あり、質問ばかりのコメントとなってしまい誠に申し訳ございません。
これからも素敵なギラウミニアナの写真がアップされることを楽しみにしております!
mofmof7
4月 15, 2022 at 14:31
マグアンプに関しては、
ちょうど最近「カーメン君」ガーデンチャンネル(youtube)に取り上げてありましたのでご覧になられてみてください。
個人的には発根管理段階であっても毎回少量入れるようにしてます。
(含有の二次要素マグネシウムも発根作用がある)
あらら、
発根していたのであれば以前の管理方法を継続で良かったですね、、
私が余計なことを言ってしまい大変面目ないですm(_ _)m
発根管理段階では40~50%遮光で10〜12時間照射してます。
水やりは環境次第(温度湿度、用土、気流など)で左右されますので一概には言えませんが、
温室管理/砂敷きトレーの上で、砂に沁みるか沁みない程度に毎日さらっと水やりしてますね。
そういえば霧吹きはまったくしてません、
してみようかなぁ←この程度です(苦笑)
最近instaにアップしてたギラウは約半分ほど新芽展開が始まりましたので、
屋外管理に切り替えました。
ギラウの調子バロメーター、判断基準はこんな感じでしょうか。
あ、あと、時々は主幹を指で押さえて柔らかくなり過ぎていないか、
確認したほうがいいです。
ブヨってなってると既に手遅れかもしれません。
mofmof7
4月 15, 2022 at 14:35
それともう一点、
おそらく新芽が枯れていった理由は鉢から引き抜いたからです。
元の環境に戻して同様に管理を続ければ徐々に復活して来ると思いますよ。
NAO
4月 15, 2022 at 15:16
早々のコメント、本当にありがとうございます!
いえいえ、私が勝手にMofmof7様との管理環境が違うのに突然環境を真似したせいです↓
やはり鉢から引き抜いたのが大きな要因ですね↓
根が無事だったら良いのですが、今後はまた同様の管理に戻して様子を見ていこうと思います!
この度は用土や管理環境等ご丁寧にご教授下さり、本当にありがとうございます!
私もギラウミニアナにすっかり魅了されてしまい、いつかはMofmof7様のように採種、播種まで出来る様に日々精進していく所存です!
Mofmof7様に感謝の気持ちで一杯です😿